風邪

マスク越しから感じる夜の空気は

風邪気味のぼくの喉をピリピリと刺激した。

 

今は後ろに居る男女は、

この寒さとは真逆の想いを抱きあってるらしいと誰かから聞いた。

 

ふたりのどちらか片方からの視線を感じながら、ぼくは彼等の横を過ぎ去ったよ。ついさっき。

時間の流れが遅く感じた。

あの視線に気づかないふりをしてみたんだ。 

それは一般的で普遍的ですこしの高揚感すら覚えさせた。

 

「ぼくは普通なんだ。」

 

これは

悲しい事で嬉しい事で、つまらない事で楽しい事だった。

 

有意識的な行動の中に「普通」をプログラミング

それは最高に楽しい。

そう、それ、は、楽しい。

 

無意識、じゃ恐ろしい。、

いつか悲鳴になって叫びになって、ぼくをぼくがそれで縛って殺しちゃうかもしれない、くらいに、は、ね。?。

 

生きている事は辛い事だった。

だってぼくは、無力だから、誰かの時間と誰かの何かを殺しながら生きてるんだから、

そうしないと生きてけないんだから。

 

辛い、ぼくなんかのために、せかいのなにかが何億分の何くらい壊れてしまっている事実。

ぼくが生まれなければ、幸せになれた人。

それが存在している限り、

生きるのはある意味の契約で、犯罪で、殺人事件で、みんなが囚人なのかもね、?、

 

「普通」であることは、ぼくの心をぐっちゃぐっちゃにしてるってほんと?

 

僕の音は君なんかに聞かせない。僕の音は僕なんかに聞かせない、本当の音はもう出したくない。

なら、理想の音を出し続けるんだ。

 

はい、

 

      ♭ド #レ ♭ミ ♭ファ #ソ ♭ラ #シ #ド 

                                                                           」

 

 まだ喉がヒリヒリしてる